こんにちは、インバウンドファクトリーです。
みなさんは普段、朝食に何を召し上がりますか? 
そして、旅先のホテルや旅館でのおなじみの朝食。みなさんはどのようなものを思い浮かべますか?


洋食だったら、ビュッフェスタイルで、サラダにベーコン、パン、フレンチフライ。デザートにフルーツやケーキなど。
旅館で出てくる和朝食は、豪華そのもので、私たちにとっては旅の醍醐味。焼き魚とごはんとお味噌汁。さらに、地元の新鮮なお野菜やその土地の名物をふんだんに盛り込んだ副菜の数々。

「あの旅館で食べた、豪華な和朝食が忘れられない」そんな感想も耳に入ってきます。朝食に使われていた佃煮が気に入って、売店で在庫全部お買い上げ!なんて展開になることも。

実は、外国人観光者が期待する朝食と、日本人が考える朝食にはギャップがあること、ご存知でしたか?

インバウンド顧客を取り込みたい訪問先から、アンケートを頼まれることも多い外国人です。回答には書けないことも、隣でぼそっとつぶやかれます。飲食店や宿泊先には「グッジョブ!」良かったと言いつつも、隣でぶつぶつネガティブなことをささやいたり。。。

今回は、私たち通訳案内士が現場で外国人観光客から直接耳にすることが多い、日本でがっかりした朝食5選 について、エリアスペシャリストの白石がご紹介したいと思います。

1. 朝からこんなに食べられない。


一番多い声はこれ。特に和食の朝食を体験した方からの感想が多いです。「日本人って、いつもあんなに朝ごはん食べてるの?」と聞かれることは日常茶飯事。日本人の私たちが日本国内を旅するときは、多くとも数泊程度なので、普段以上の量がある豪華な朝食でも、旅の醍醐味として楽しめますよね。

ただ、訪日外国人の平均滞在日数は、1週間から2週間(JNTO 訪日旅行データハンドブック 2019より)。
確かに、それだけ長期間の日本滞在だと、毎朝の朝食がこの量になると、重く感じられてしまいそうです。

2.    朝ごはんにしょっぱい(savory)ものはつらい!

朝食に、ごはん・納豆・焼き魚・海苔・お漬物・お味噌汁といったメニューに慣れている日本人は、あまり想像がつかないかもしれませんが、アジア以外の国で朝食に塩辛い食事をとる習慣がある国は、実はさほど多くありません。
多くの欧米諸国の方々は、フルーツや、シリアルなど「甘い」朝食に慣れています。日本食が好きな人も、「和食は美味しいけれど、塩味を朝から食べるのは、早すぎるかな」という方が多いこと、ご存知でしたか?(アメリカ人の中には、焼いたベーコンとパンケーキ両方にメープルシロップをかける人も!)


3.    朝から野菜はいらない!

ホテルのビュッフェによくあるサラダ。朝からミネラルもたっぷり摂れて健康的ですよね。ただ、実は外国人の中には、朝にサラダを食べる習慣があまりない方も結構いらっしゃるのです。「野菜はヘルシーだけど、朝からサラダを食べるのはちょっと…」という声もちらほら。

ちなみに、日本のホテルの朝食ビュッフェでおなじみのフレンチフライですが、ヨーロッパの人にとっては、笑ってしまうくらい滑稽なものなのだそうです。彼らによると、「あれは夕食のメニューの付け合わせだからね!」だそうです。


4.    アメリカンブレクファストはこんなんじゃない!


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宿によっては、和食と洋食のどちらかを選べる場合もあるかと思います。うちは洋食があるから安心、と思っているあなた。もしかしたら、知らない間に、お客様はその洋食の中身にがっかりされているかもしれません。

私たちガイドは、外国人のお客さんにとって、言葉が通じるためかとても近しい存在のようです。そんな私たちに漏らす本音のひとつで多いのは、

「アメリカンブレックファーストって言われて出てきたメニューにがっかりだったんだよ」
という言葉。

具体的に何が出てきたか聞いたところ、「コーヒーやトーストは良かったんだけど、なぜかポトフが出てきた」とのこと。

一般的に、アメリカンブレクファストは、火を使った料理が並びます。
・卵料理
・焼いたベーコンやハム
・パンケーキ
・じゃがいも料理
・トースト
・フルーツやヨーグルト
・ジュース
といった品が並びます。

今回は、「火を使って温かいお料理」で「ベーコン」や「じゃがいも」が含まれているところまでは合っていたのですが、求めていたのは焼いたベーコンやハムだったのですね。

外国人がふだん口にしているものを期待していたなら、不思議に思う方もいらっしゃるかもしれません。こういう場合のおもてなしのポイントはずばりこれ。

オリジナルのお食事を提供することを事前にひとこと伝えておく!がっかりを事前に回避、クレームを予防できる効果があります。

例えば、オリジナルの和洋折衷の朝食メニュー、好評を得ることも多いです。それぞれの宿の創意工夫によって良い口コミがもらえることもあり、新規顧客の獲得へつながりやすい傾向がみられます。​

なお、対照的なメニューとしては、コンチネンタルブレクファーストです。
コンチネンタルブレクファストとは、「火を使わない料理」が並ぶシンプルで軽い朝食です。
・コーヒー
・ロールパンなど
・フルーツ
(・チーズなどがあることも)


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コンチネンタルブレクファストは、19世期半ば、イギリスから見たフランスや地中海沿岸のラテンの国の朝食を指して生まれた言葉です。

さらにもう一種類。イングリッシュブレクファストの代表的なメニューとしては、
・卵料理
・ベーコン
・ソーセージ
・トースト
・豆料理
・ローストマッシュルームとローストトマト
・コーヒーや紅茶
といったものが並びます。

実は、イギリスの方からも、
「今朝のイングリッシュブレクファストは、アメリカンブレクファストだった!」
と言われることもありますので、それぞれのメニュー表記にはご注意を。


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5.    サニーサイドアップをください。が通じなかった!

最後に卵料理についてです。
ホテルでは、卵料理を目の前で希望通りに料理してくれるところもありますよね。さて、それぞれの卵料理、英語でどんな風にいうのでしょうか?

以前にアメリカ人のお客様をご案内したときに「朝食にサニーサイドアップが食べられなかった」と悲しがっている方がいらっしゃいました。
サニーサイドアップは、片面焼きの目玉焼きのこと。ただ、料理人の方にその言葉が通じなかったため、作ってもらえなかったそうです。「それでは、どんな卵料理になって出てきたんですか?」と聞いたところ「何も作ってもらえなかった」とのことでした。悲しそうな彼の顔が忘れられません。
せっかくですので、ここで卵料理の名前を覚えてしまいましょう。

・スクランブルエッグ             scrambled (egg)
・オムレツ                omelet
・茹で卵                boiled (egg)
・ポーチドエッグ            porched (egg)
・片面焼きの目玉焼き             sunny side up
・両面焼きの目玉焼き(中身は半熟とろとろ)over easy
・両面焼きの目玉焼き(しっかり焼き)    turn over

それでは、外国人観光客は一体どんなものを求めているのでしょうか?
それは、
「朝は、コーヒーとフルーツでOK。あればヨーグルトやシリアルくらい。」
というものです。どれくらいご希望か、前日にお客様に聞いてみるのもよいかもしれませんね。

朝はさほど食べずにスタートしたいと話すのは欧米の方々に多い印象です。アジアの国々では朝食をしっかり食べる国も結構あるので、そのような国の方は、日本の朝食にも違和感がない方もいらっしゃるかもしれません。

もちろん、日本の朝食に馴染んでくださるのは嬉しいことですが、欧米の方々向けの選択肢も用意すると、より宿に対する満足度が上がるかもしれません。ちなみに、イギリスのお客様でも最近はコーヒー派が増えてきているとはいえ、ミルクティーのチョイスもあることを伝えると、期待を超える反応をしてくださる方もいらっしゃいますよ!

以上、私たちが実際に耳にした、外国人観光客の朝食に関する本音をご紹介いたしました。もちろん、各家庭・地域によって違いはありますが、今日ご紹介したのはよく聞くご意見です。宿業を営むみなさんの事業の参考になれば幸いです。

インバウンドファクトリーエリアスペシャリスト
全国通訳案内士 英語
英語講師
白石実果