こんにちは、インバウンドファクトリーです。
外国人相手に仕事をしている私たちは、ふだんから、担当する言語や海外各国の最新情報を入手するように心がけております。

日本を訪れる外国人の生活や関心を知ることは、ガイディングや通訳業務において、基礎体力をつけるために不可欠な作業であり、お客様とのコミュニケーションがスムーズになる手助けにもなります。

中国語圏を担当している私も、日頃から中国語で書かれた記事に目を通していますので、これからは現地の最新情報なども紹介しながら、中国語を話すお客様の接客や集客のヒントとなるような内容をお届けしていきたいと思います。

さて、中国では、新型コロナウイルスの感染拡大防止として対策されていた、一部の都市封鎖が解除されました。
国内で営業を再開した観光地やテーマパークもあり、観光客を受け入れるさまざまなサービス、ホテルや旅行会社も再び稼働を始めました。

旅行業界は、V字回復することを切実に期待しています。その一方で、他の地域への移動がまだ厳しく制限されている現状もあります。


封鎖解除と「清明節」

中国では四月の初めに「清明節」という、いわゆる墓参りの連休がありました。観光市場に賑わいを取り戻そうと、各地で様々な取り組みが行われました。

一例を紹介すると、安徽省の黄山市では、4月1日から14日の二週間にわたり、安徽省の市民を対象とした「長江と淮河流域の大地を回ろう」というキャンペーンを行いました。その内容とは、安徽省の市民であれば、黄山市が指定したA級の観光地の入場券が無料になるというもの。

このキャンペーンが始まった5日目、つまり4月5日は、中国でも有数の景勝地である黄山風景区に人が押し寄せる結果に。
メディアでは、おびただしい数の観光客が集まり、押し合いへし合いの大混雑の様子が取り上げられていました。

ずっと「ひきこもり」状態にあったので、外に出られることになれば、、、

やっと外に出ることができる!
新鮮な空気を吸いに行こう!
清明節の休暇だ!
今年はあの有名な黄山がタダで見られる!

というような心理だったのでしょうね。ニュースの映像を見ると、マスクをしていない人も結構いたように見えました。専門家は訪問客の健康と安全を守るため、各観光地では乗客の流れをコントロールするなど、対策を講じるように呼び掛けていました。


「旅游緑書」で提言された5項目

先日、4月21日に中国社会科学院財経戦略研究院と観光研究センターなどが「旅游緑書2019~2020年中国観光の発展分析と予測」をオンラインで公表しました。以下にその記載を紹介します。尚、旅游とは旅行の意味する単語、緑書とは英語ではホワイトペーパーを意味します。中国語の緑書がホワイトペーパーとは、興味深いですね。

現在中国の旅行業界においても、コロナウイルスの影響を受けて、収入が減り損失が出たというだけでなく、死活問題になっている数多くの中小企業があります。

この数カ月の多大な損失は、市場回復後に観光客が増加しても補い切れないほどの甚大なもの。このため、観光業者は安全を確保した上で、以下のような対策について提言がなされています。

①    社内で主力メンバーを集め、これからどうなっていくか状況を研究し判断する

②    系統的に戦略を立て、今までの商品を見直し刷新する

③    観光資源の組み合わせを考える

④    何かに特化した新しい需要にこたえる

⑤    専門性を強化する


いま日本では、全国を挙げて緊急事態宣言に伴う自粛の中にあります。アフターコロナには「巣ごもり状態」だった人々が、待ってましたとばかりに、今までさほど旅に興味がなかった人も、こぞって旅に出ることになるのでしょう。

いずれ、規制が解かれて海外旅行も復活すれば、中国本土や中国語圏からの観光客も、間違いなく帰ってきます。今のうちに手を打つにあたり、「緑書」に書かれていることが参考になるのではないでしょうか。

インバウンドファクトリー講師
中国語圏マーケットスペシャリスト
全国通訳案内士 中国語
由良知子